不眠・疲れ・ストレスに悩む方必見!加味帰脾湯で快適な生活を

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総合内科専門医として、皆さまが少しでも不安を解消できるように情報発信していきます。よろしくお願いいたします。

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あなたは最近寝れなくて困っていませんか。

でも病院で睡眠薬を貰うのって

何か怖いと感じて躊躇しますよね。

漢方薬なら安全なのか気になるけど

本当に効果あるか、少し心配になっていませんか?

1つでも気になることがあれば

ぜひ読んでみてください。

その疑問に全てお答えします。

そして、今回の記事では不眠によく使われる

「加味帰脾湯」の効果について詳しくご紹介します。

不眠の現代的な問題: 現代社会における不眠の増加とその影響

現代社会では、ストレスや生活習慣の変化により

不眠に悩む人が増えています。

日本では、クリニックに受診する患者の30%程度を

しめる頻度の高い症状です。

その数は年々増加しています。

(Damien Léger et al. Characteristics of insomnia in a primary care setting: EQUINOX survey of 5293 insomniacs from 10 countries Sleep Med. 2010 Dec.)

特に、スマートフォンやパソコンの普及により、

夜遅くまで画面を見続けることが

睡眠の質を低下させる一因となっています。

不眠は身体・精神の健康に大きな影響を与えます。

例えば、慢性的な睡眠不足は

免疫力の低下や代謝異常を引き起こし、

うつ病や不安障害のリスクを高めます。

また、日中の集中力や作業効率の低下も招き、

社会経済的な損失も無視できません。

睡眠薬の効果と副作用

睡眠薬の効果

睡眠薬は、不眠症の治療に広く使用されています。

睡眠薬は種類によって働きが違いますが、

主な効果について紹介します。

・入眠を助ける:

  寝つきが悪い人に使います。

 効果は数時間で抜けていきますので、

 日中に眠気が残りづらいです。

・睡眠の維持:

  寝つきはいいが、

 途中で起きてしまう人を

 起きづらくします。

・睡眠の質の向上:

 睡眠の深さを増し、より質の高い睡眠を促します。

このように睡眠薬はとても有効ですが

副作用もあります。

以下に副作用を紹介します。

短期的副作用

・日中の眠気:

 睡眠薬の効果が翌日まで残り、

 日中に眠気を感じることがあります。

・ふらつき:

 眠気の影響だけでなく、

 薬自体が筋肉を弛緩させるため

 特に高齢者では、ふらつきや転倒の

 リスクが高まります。

・依存性:

 長期間の使用により、

 薬に依存するリスクがあります。

 薬がないと寝れなくなってしまいます。

長期使用のリスク

睡眠薬の長期使用には、いくつかのリスクが伴います

・耐性の形成:

 長期間使用すると、

 同じ効果を得るために

 薬の量を増やさなければ

 ならなくなることがあります。

 これを「耐性」と呼びます。

 ある一定以上量が増えても効果は乏しく

 副作用だけ強くなります。

・依存症:

 身体的依存と精神的依存の両方が

 発生する可能性があります。

 身体的依存は、薬を中止すると不眠や不安、

 筋肉痛などの離脱症状が現れることを指します。

 精神的依存は、薬がないと眠れない

 という心理的な依存状態を指します。

これらのリスクを避けるためには、

医師の指示に従い、

適切な使用を心がけることが重要です。

また、睡眠薬だけに頼らず、

生活習慣の改善やストレス管理など、

根本的な不眠の原因に対処することも大切です。

漢方の魅力: 自然療法としての漢方の魅力と信頼性

漢方は、自然の力を利用して体のバランスを

整える伝統的な療法です。

漢方薬は植物、動物、鉱物などの

天然素材を使用しています。

転倒や依存性のリスクはありません。

また、知られていないですが漢方の根源は

中国ですが、漢方薬とは

日本人の体質に合わせて研究されてきた

治療薬であり、日本人のための治療です。

西洋医学が症状の原因を直接治療するのに対し、

漢方は体全体のバランスを整えることで

体質的な問題に対して自然治癒力を高め、

症状を改善します。

不眠は多くはストレスや体質が

原因であるため漢方薬が有用です。

漢方薬は怪しい?

漢方薬の歴史と信頼性

漢方薬は、古代中国に起源を持つ伝統的な医療法で、

日本には5〜6世紀頃に伝わりました。

その後、日本の風土や気候、

日本人の体質に合わせて独自の発展を遂げ、

江戸時代には日本独自の漢方医学が確立されました。

そのため、漢方の歴史は長く、日本人のために

進化した薬です。

漢方薬の立ち位置は

現在は医学の研究が盛んに行われ、

臨床研究が進んでいます。

そのため、現代医学では

エビデンス(実験の結果)が重要視されています。

そのため、西洋医学がスタンダードになっています。

しかし、西洋医学にも弱点があります。

それが西洋医学の検査で病気と

診断されないものです。

西洋医学の治療は病気でないと効果がありません。

一方、日本人の体質に合わせて進化してきた漢方は

西洋医学で病気と診断されない

症状に対して効果的です。

僕も総合内科医として、エビデンスを最重要として

医療を行ってきました。

総合内科は難しい病気を持った患者様が集まるため、

他の病院では問題ないと言われているけど

実は病気という人がいます。

その反面、病気と診断されないが困っている人も

たくさんみてきました。

漢方に出会うまではそういう人に、

「我慢するしかない」

「病気じゃないから安心してください」と

やれることがなく歯痒い思いをしてきました。

漢方に出会い、漢方治療によって

辛い症状がなくなっていく患者をみて、

「これだ!」と思いました。

そのため、困っているけど

我慢するしかないと思っている人に

漢方を届けたいと思います。

漢方薬は効果あるのか

漢方薬の基本

漢方医学では、

人の体は「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の

3つの要素で

構成されていると考えられています。

これらのバランスが崩れると、

体に不調が生じるとされています。

・気(き): 「気」とは生命エネルギーです。

 気の状態としては

 「気虚(ききょ)」と

 「気滞(きたい)」があります。

 「気虚」とは気の流れが不足している。

 つまり、疲れている状態です。

 「気滞」とは気の流れが停滞している状態です。

 気分が落ち込んでいる状態です。

・血(けつ): 血は体内を巡る栄養物質で、

 全身に酸素や栄養を運びます。

 血が不足すると貧血や乾燥肌、

 血が滞ると肩こりや冷え性が生じます。

・水(すい): 水は体内の液体(血液以外)で、

 体を潤し、老廃物を排出します。

 水が不足すると、口が乾いたりします。

 水が溜まると、浮腫んだり、めまいがしたり、

 下痢になったりします。

これらのバランスを整えることが、

漢方治療の基本となります。

科学的根拠

漢方薬の効果については、

近年多くの科学的研究が行われています。

例えば、抑肝散陳皮半夏を内服することで

睡眠時間が伸びたという報告があります。

(Rika Aizawa et al. Effects of Yoku-kan-san-ka-chimpi-hange on the sleep of normal healthy adult subjects Psychiatry Clin Neurosci. 2002 Jun.)

他にも日本東洋医学会のホームページには

多数の論文が紹介されています。

http://www.jsom.or.jp/medical/ebm/er/index.html

加味帰脾湯とは

ここでいよいよストレスによる不眠に対する

代表的な薬を紹介します。

加味帰脾湯(かみきひとう)は、

帰脾湯(きひとう)に牡丹皮と山梔子を加えた

漢方薬で、疲れ、不眠や精神的な不安などに

効果があります。

この漢方はストレスで不眠になった人。

さらに食欲低下、

倦怠感などがある方に向いています。

人間関係に疲れたり、先行き不安による疲れ、

唯一ゆっくり休める睡眠の時間に

そのような不安に襲われていませんか?

そのせいで寝れない人に効果的です。

詳しく解説しますので

参考にしていただければ幸いです。

加味帰脾湯のポイント

加味帰脾湯(かみきひとう)は、

帰脾湯(気と血を補う漢方)に

柴胡(さいこ)と山梔子(さんしし)を

加えた漢方薬です。

その成り立ちと効果について詳しく

見ていきましょう。

・帰脾湯(きひとう): 帰脾湯は、

 「気」と「血」を補う漢方です。

 主に、気を使って精神的なストレスや不安感、

 不眠に悩む人、それによって

 疲れてしまっている人に向いています。

 元々先のことを考えて

 疲れやすい人に向いています。

・柴胡(さいこ): 柴胡はストレスを

 緩和させる効果があります。

・山梔子(さんしし): 山梔子は、

 熱を冷まし、炎症を抑える効果があります。

 そのため、興奮を抑えるような作用があります。

加味帰脾湯は、これらの成分を組み合わせることで、

疲れた体を癒し、

リラックス効果を与え良質な睡眠を与えます。

特に、ストレスや精神的な疲労が原因で

不眠に悩む人に適しています。

加味帰脾湯の成分とその効果

主要成分の紹介

加味帰脾湯には以下の成分があります。

・人参(にんじん)

・甘草(かんぞう)

・朮(じゅつ)

・茯苓(ぶくりょう)

・大棗(たいそう)

・生姜(しょうきょう)

・酸棗仁(さんそうにん)

・竜眼肉(りゅうがんにく)

・遠志(おんじ)

・当帰(とうき)

・黄耆(おうぎ)

・木香(もっこう)

・柴胡(さいこ)

・山梔子(さんしし)

各成分の効果

それぞれの成分がどのように不眠に作用するかを見ていきましょう。

・人参(にんじん)

・甘草(かんぞう)

・朮(じゅつ)

・茯苓(ぶくりょう)

・大棗(たいそう)

・生姜(しょうきょう)

→これは四君子湯という漢方の成分です。

効果: 四君子湯は補気薬の成分であり、

胃腸の状態を整え、体力を増強し、

疲労回復を促進します。

ストレスに対抗するにも

自身の体力がないとできません。

そのため元気になる成分が入っています。

・酸棗仁(さんそうにん)

・竜眼肉(りゅうがんにく)

・遠志(おんじ)

→精神を落ち着かせる作用

効果:これらには精神を落ち着かせて、

リラックスする効果があります。

酸棗仁(さんそうにん)竜眼肉(りゅうがんにく)は

「血」を補う作用があるため、

「血」が不足しやすい女性にも効果的です。

遠志(おんじ)は独特な精神サポートがあり、

悩み、苦しんで疲れた人の精神を安定させます。

科学的根拠

加味帰脾湯は「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と

よばれるホルモン「オキシトシン」を

促す効果があると言われています。

「オキシトシン」とは、

様々な効果が示されたホルモンであり、

世界的にも研究が盛んに行われています。

このホルモンを投与できる方法はないかと

様々な実験が行われているほどです。

オキシトシンの効果を以下に示します。

・不安の軽減

・母性本能が高まる

・自閉症の改善

・薬物・アルコール依存の改善

・乳汁分泌・分娩誘発

・摂食抑制・肥満の改善

・血糖値の改善

・筋肉の維持再生

・骨形成促進

・海馬ニューロン新生促進

このため、加味帰脾湯の効果は

不眠だけではないのでぜひお試しください!

加味帰脾湯の使用方法と注意点

正しい服用方法: 服用タイミングや量の説明

加味帰脾湯の正しい服用方法について説明します。

・服用タイミング:

食前または食間に服用するのが一般的です。

食前とは食事の30分前、

食間とは食事と食事の間のことを指します。

食べてしまった場合は食後でも構いません。

ただ食べ物によって吸収率が変わる場合が

あるので食前がおすすめです。

・服用量:

成人: 通常、1日7.5gを2~3回に

分けて服用します。

効果が出てきた場合は

1日1回寝る前だけ飲んでいる人もいます。

ただ、まずは効果を実感するためにも

2〜3回がおすすめです。

子供: 年齢に応じて服用量が異なります。

4〜7歳は大人の半分

7〜15歳は大人の3分の2

16歳以上は通常量

と考えるのが一般的です。

副作用と注意点: 長期使用のリスクや妊娠中の使用について

加味帰脾湯の副作用と注意点について

詳しく説明します。

・副作用:

一般的な副作用: 発疹、蕁麻疹、食欲不振、

胃部不快感、悪心、腹痛、下痢などの

消化管症状が報告されています。

重大な副作用: 偽アルドステロン症、

ミオパチー、腸間膜静脈硬化症などが

報告されています。

「甘草(かんぞう)」という成分がカリウムという

電解質を低下させる場合があります。

加味帰脾湯の場合は甘草が多くはないので、

そこまでリスクはありませんが、

体質的に起こしやすい人もいますので

注意しましょう。

症状はしびれや脱力です。

「山梔子(さんしし)」という成分を

5000g以上とると

腸間膜静脈硬化症という病気を

併発するリスクがあります。

加味帰脾湯は1日3包飲むと、

山梔子(さんしし)が

2g入っています。

5000gに達するには7年程度かかります。

初期には3包飲んでいても改善とともに

減量したり、体質改善することで

飲む必要がなくなったりするので防げます。

漠然と長期間飲むのには注意しましょう。

漢方薬は長く飲まないと効かない?

効果が出るまでの期間

漢方薬の効果が現れるまでの期間は、

症状や体質によって異なります。

風邪などに使う漢方は

数日で効果がでますが、

一般的には、漢方薬は体全体の

バランスを整えるため、

効果が現れるまでに

時間がかかることが多いです。

通常、1〜2週間程度で効果を

感じ始めることが多いですが、

慢性的な症状の場合は

1〜2ヶ月かかることもあります。

まずは2週間程度で

反応があるかどうかを

確認するケースが多いです。

短期的な効果もある

一部の漢方薬は、短期間で効果が現れます。

以下にいくつか紹介します。

・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):

  筋肉のけいれんや痛みに対して

 速やかに効果を発揮します。

 足をつった時に飲みましょう。

 すーっと効いてきます。

・麻黄湯(まおうとう):

 風邪の初期症状に対して即効性があります。

 寒気やふしぶしの痛みに効きます。

・五苓散(ごれいさん):

 めまいなどに効果があります。

 急なめまいに対して処方します。

漢方薬は飲みづらい?

飲みやすくする工夫

漢方薬はその独特の味や匂いから、

飲みづらいと感じる人も多いです。

せっかく効果があるのに、

使えないのは勿体無いです。

そのため、以下に、

漢方薬を飲みやすくするための工夫を

いくつか紹介します

・お湯に溶かす:

  漢方薬のエキス顆粒を白湯に溶かして

 飲む方法です。

 白湯で溶かすことで、

 顆粒が口の中に残らず、

 飲みやすくなります。

 また、溶かすことでより効果がでます。

・オブラートを使用する:

 漢方薬をオブラートに包んで

 飲む方法です。

 オブラートに包むことで、

 苦味や匂いを感じにくくなります。

 袋状のオブラートを使うと、

 包む作業が簡単です。

・服薬ゼリーを使う:

 漢方薬専用の服薬ゼリーを

 使う方法です。

 ゼリーに混ぜることで、

 漢方薬の味や匂いを抑え、

 飲みやすくなります。

 市販の服薬ゼリーには、

 いちごチョコ風味や

 コーヒーゼリー風味などがあります。

・チョコレートクリームやヨーグルトと混ぜる:

 漢方薬をチョコレートクリームや

 ヨーグルトと混ぜて飲む方法です。

 これにより、

 漢方薬の苦味や顆粒が気にならなくなります。

・水を先に口に含む:

 漢方薬を飲む前に、

 まず水を口に含み、

 その上に漢方薬を入れて飲む方法です。

 これにより、

 漢方薬が直接舌に触れず、

 味を感じにくくなります。

味や匂いの対策

漢方薬の味や匂いが

苦手な人向けに、紹介します。

・冷たい飲み物と一緒に飲む:

 冷たい飲み物は味覚を鈍化させるため、

 漢方薬の苦味を感じにくくなります。

 子供にはアイスクリームなどに

 まぜるのもいいです。

・はちみつやココアに混ぜる:

 はちみつやココアなど、

 味の濃いものに混ぜることで、

 漢方薬の苦味や匂いを

 和らげることができます

漢方薬は中止できない?

漢方薬は体質改善効果があるため、

やめることができます。

ではやめ方を紹介します。

・徐々に減量する:

 漢方薬を急に中止すると、

 症状が再発する可能性があります。

 まずは、服用量を少しずつ減らして

 いくことが重要です。

 例えば、1日3回服用していた場合は、

 1日2回に減らし、

 さらに1日1回に減らすといった具合です。

・服用回数を減らす:

 服用量を減らすだけでなく、

 服用回数も減らしていきます。

 例えば、毎日服用していた場合は

 1日おきに服用するようにし、

 最終的には週に1回程度に減らしていきます。

 基本的には主治医と

 相談しながら減らしていきましょう。

さいごに

いかがだったでしょうか。

漢方の効果、

加味帰脾湯の効果について

説明しました。

ストレスが原因である場合は

普通の睡眠薬だけでは

改善しないケースが多いです。

是非、一度漢方を試してみてください。

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