これさえやれば、メンタルが強くなる。医師が勧める、心を落ち着かせるトレーニング

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総合内科専門医として、皆さまが少しでも不安を解消できるように情報発信していきます。よろしくお願いいたします。

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日々ストレスに対して悩んでいることはありませんか。

ストレスから不眠

ストレスから動悸

ストレスから食欲なくなる

など、ストレスはとても体に負担をかけます。

今回はストレスから身を守る方法について解説します。

薬物療法などはほかのページでそれぞれ解説しています。

今回は自宅でできる認知行動療法について解説します。

認知行動療法

認知行動療法とは

認知行動療法は、ストレスを抱えている方々が、ご自身の思考や行動パターンを見直し、より良い方向へと変化させるためのサポートを提供する治療法です。(3)

うつ病などの精神疾患がある場合、専門の心理士などと一緒に行います。

治療者と患者様が協力し合い、問題解決に取り組みます。治療が完了した後も、患者様が自立して問題に対処できるよう、適応的な認知や行動のパターンを身につけ、維持することを目指します。(2)

今回は1人でもできる認知行動療法について簡単に紹介します。

認知行動療法のやり方

認知には、何かの出来事があった時に瞬間的にうかぶ考えやイメージがあり「自動思考」と呼ばれています。「自動思考」が生まれ、それを「自己分析」して、感情が決まりいます。ストレスに対して強い心を育てるためには「自動思考」に気付いて、それに働きかける事が役立ちます。

自動思考について例をあげます。皆さんも考えてみましょう。

あなたの大好きな飲み物があります。コップに入っている飲み物が半分になりました。その時にふと思い浮かぶのは・・・

A:もう半分しかない

B:まだ半分もある

このA,Bのどちらかが多いのではないでしょうか。

このように我々は目の前の現象に対して自分で解釈しています。そして、その結果「感情」が生まれます。

「事実→解釈→感情」

この順番で脳は処理をします。

これをA、Bの場合でまとめると

A:コップのジュースが半分になった→もう半分しかない→悲しい。

B:コップのジュースが半分になった→まだ半分もある→うれしい。

実は人間の感情は解釈の仕方で感情が決まります。

この解釈の仕方を鍛えていくことが、認知行動療法の一つとなります。

多くの人が「そんなことはわかっているけど出来ないからこまっている」と言われそうですね。

そうです、なかなか、難しいです。

ただ、考えてみてください。

プロのサッカー選手にボールの蹴り方を理論的に全て教えてもらいます。すぐに上手に蹴れますか?

蹴れませんよね、でも正しいやり方はわかりますよね。

そしたら、あとはトレーニングです。

筋トレと一緒で毎日トレーニングすることで必ずよくなっていきます。

今日からトレーニングして、「自動思考」「解釈」をいい方向に向けていきましょう。

セルフ認知行動療法の3ステップ

では日常生活で簡単にできるトレーニング方法を紹介します。

紙とペンを用意します。

なるべく毎日やりましょう。

やることは3つです。

  1. もやもやしたことをひたすら書く。
  2. 書いた内容を分析する
  3. 反応しないように意識する

では以下で詳しく解説していきましょう。

①もやもやを書く

人間の脳は自分の頭の中で考えていても認識できていません。

そのため、いくら頭の中だけで考えていても終わりはこないのです。

そのために、まず文字にしましょう。

綺麗な文字、文章である

必要はありません。

自分の気持ちを

ありのままに書きましょう。

まずは自分の気持ちを感じること

文字にすることで脳が第三者目線になる(メタ認知)

そうすると、人の悩み事のように

客観的に自分の悩みをみることができて

落ち着きます。

※もやもやして寝れない人はこれだけでも効果あります。

毎日寝る前にこれだけでもやりましょう!

②分析する

いつも悩んでいる人はここもやった方がいいです。

実は悩みの原因は大きく分けると

  • 「求めすぎ(怒り)」
  • 「コンプレックス(挫折、悲観、喪失)」
  • 「妄想(先を考えて不安)」

であることが多いです。

以下に具体例をあげます。

例: 求めすぎ

例えば日常でよくあるのは常識レベルの違いです。

環境、年齢で物事の見方は変わります。

確かに最低限の常識というものがあるとは思いますが、

色々な人間がいるので

常識というものは、

ずれていることが多いです。

例えば「後輩が挨拶してこない。」

「挨拶してこないとは礼儀知らずだ」

イライラ・・・

確かに礼儀はあるに越したことはありません。

でもこれが子供だったらどうですか?

そんなにイライラしますか?

人は自分の中で

「ここまではできなきゃいけない」

という決まり(常識)があります。

それを超えるとイライラします。

環境、職場によって変わりますが

このように

「自分の中で求めすぎていること」が

あるかもしれません。

一度冷静に見てみましょう。

もしも、これは譲れないというものがあれば相手と共有してみましょう。

例:  妄想

これも知らず知らずのうちにやってしまうものです。

こちらも先ほどの例で解説します。

「後輩が挨拶をしてこない」

→「後輩のくせに生意気だ、あいつは俺のことを先輩だと思ってないんだ」

などです。

本人の口からそれを言われましたか?

本当にそう思ってるかもしれないし、

違うかもしれません。

ただ、ここも自分の解釈1つで変わります。

③解釈しないようにする

ここまでやれば、自分の傾向が見えてくるのではないですか?

  • 「求めすぎの人」
  • 「妄想の人」
  • 「コンプレックスを感じる人」

自分の傾向が見えたら、その場面でなるべく解釈をしないようにしましょう!

「それができないから困ってる」と

言われそうですね・・・。

ここまでくれば本当に反復練習です。

最初は何度も

「後輩のせいでイライラしてしまった」

という出来事が繰り返すでしょう。

でも何度もノートに書いているうちに

ある時、「今だ」というタイミングに気づけます。

そこで、解釈を止めましょう!

止めれたら大成功です。

ぜひ1度でもこの経験ができれば

頑張れると思います。

最後に、「解釈を止める」ためのアドバイスを伝えます。

解釈を止めるアドバイス

❶「自分は自分、他人は他人」

例えば自分のことは頑張り次第でどうにかできます。

しかし、他人のことはどうしようもできません。

なるべくうまくいくように努力することは大切ですが、

結果は思い通りになるかどうかは他人しだい、運しだいです。

例えば、野球の試合でも1人では全て決めることはできません。相手の影響もあります。

子供の勉強もそうです。

色々と勉強するように促すのは

親の仕事だとしても、結局勉強するか

どうかは子供しだいです。

さらに極論いえば、天気などがそうです

遠足の日に雨がふるかどうかは自分たちではどうにもできません。

ただ、「降った場合にどう楽しむか」

を考えることは自分の力でできます。

このように、自分ではどうしようもないところに力を入れず、

自分の届くところに全力を注ぎましょう

後輩が挨拶するように指導することは

自分の届くところですが、

するかしないかは後輩しだいです。

❷そういう考えもあるのか

  • 「妄想」
  • 「求めすぎ」
  • 「コンプレックス」

などは自分の中の経験からくる物差しで測られています。

そのため、その考えが狭くなっていればなっているほどおちいりやすいです。

そのため、一度自分の物差しからずれたものとであったら

「そういう考えもあるのか」

と口にしてみましょう。

そうすることで、自分の物差しを広げていきましょう。

これも習慣にできると良いですね。

最後に

いかがだったでしょうか。

大変かもしれませんが、ぜひ続けてみてください。

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