あなたは今、この瞬間も感じているかもしれません。足がしびれて歩きづらい、最近首も痛いし、首から手のひらまでしびれてくる。
このような症状ありませんか?辛いですよね。でも一番心配なのは、そのしびれをそのままにしておくことです。 なぜなら、しびれは、脳卒中や糖尿病、坐骨神経痛、頚椎症といった、放置すると危険な病気の初期症状である可能性があるからです。これらの病気は、早期発見が非常に重要です。
ですから、しびれを感じたら、それを警告信号と捉え、注意深く観察する必要があります。
今回の記事を読んで、しびれについて理解を深め、必要に応じて病院を受診しましょう。
目次
しびれとは
「しびれ」とは、神経の圧迫や損傷によって感覚が鈍くなる現象です。この不快な感覚は、私たちの神経系が正常に機能していないことを示しています。
例えば、長時間同じ姿勢を続けた結果、腕や脚の神経が圧迫されると、その部分が「ピリピリ」や「ムズムズ」といった感覚に襲われます。
また、温痛覚といった「熱い、冷たいがわからない」、「触られているのがわからない」
などさまざまな症状があります。
しびれの原因
しびれの原因は大きく分けると「脳」「脊髄」「末梢神経」にわかれます。
- 脳:脳が原因の場合は脳梗塞や脳出血など危険なしびれです。
- 脊髄:脊髄が原因の場合は交通外傷や脊髄炎と呼ばれる炎症などが原因です
- 末梢神経:末梢神経の場合は糖尿病やビタミン不足などの全身疾患が原因となる場合があります。
原因の見分け方
①「片則」なのか「両側」なのかが重要です。
「右手右足のしびれ」、「顔半分のしびれ」などは脳を疑います。
②両側でも「手先、足先」なのか、「体の中心から先まで」のしびれかが重要です。
「両手、両足が体の中心から先までしびれる」は脊髄損傷を疑います。
③「両手、両足」+「手先、足先」の場合は神経障害を疑うので糖尿病などのチェックが必要です。
よくあるしびれと対策
首のしびれの原因
首のしびれは、多くの場合、頚椎症や頸椎ヘルニアが多いです。
「首を曲げると手先までしびれる」などがあればより怪しいです。
これらは、加齢や不適切な姿勢によって引き起こされる。
頚椎症とは
首の骨である頚椎に変形や変性が生じる疾患です。加齢や長時間の同じ姿勢が原因で、首の痛みやこり、肩や腕のしびれ、頭痛、めまいなどの症状が現れます。
頚椎ヘルニア
頚椎の間にある椎間板が変形・破損し、神経を圧迫する状態です。外傷や突然の負荷によっても引き起こされることがあり、首の痛みやこり、肩や腕のしびれ、手の感覚の低下などが主な症状です。
治療方法としては、安静や温熱療法、薬物療法が行われ、症状の改善が見られない場合には手術が検討されます。
症状の自己診断
次に、自身の症状をチェックするためのリストを紹介します。
以下の症状があれば、専門家の診断を受けることをお勧めします。
- 首の痛みや重さ
- 首から手先にかけてのしびれ
- 首を動かすと手先にしびれがひろがる
日常生活でできる対策
首のしびれを軽減するためには、日常生活で以下のような対策を取ることが重要です。
- 正しい姿勢を心がける
デスクワークなどで、顎を前に出し、肩が丸まる姿勢はダメです。
- 首に負担をかけるような運動や重いものを持つのをやめて安静にする
重いハンドバックなど、片側に担ぐのは良くありません。
- 適切な枕を選ぶ
背中を平らにする事がおすすめです。
頭、首、背中と一直線にしましょう。足元に枕などを置いて調整しましょう。
- ストレッチをする
首周りの筋肉をほぐしましょう。
足のしびれ
足のしびれで多いのは、片側の場合は脊柱管狭窄症、腰椎ヘルニア、坐骨神経痛、閉塞性動脈硬化症が多いです。
両側で足先の場合は糖尿病が多いです。
閉塞性動脈硬化症や糖尿病は内科疾患となり、症状が軽くても
放置すると増悪する場合があるので、1度検査を受けましょう。
閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症とは、動脈内にプラークが蓄積し、血管が狭くなることで血流が阻害される状態です。普段は症状が無いことも多いですが、歩いたりした後に、足の血流が妨げられているため、痛みや冷たさを引き起こす可能性があります。
糖尿病
糖尿病は血糖が高くなることで、生じる生活習慣病です。
糖尿病の合併症として、神経障害が起きます。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなり、脊髄や神経根が圧迫されることで起こります。主な症状は、腰痛や歩行時の脚の痛み(間欠性跛行)です。原因は加齢や運動、背骨の変形などが挙げられます。
腰椎ヘルニア
腰椎ヘルニアは、椎間板が突出し、神経を圧迫することで発生します。腰痛や下肢の痛みが特徴で、重い物を持ち上げる動作などが原因で起こることがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛は、お尻から太もも裏に走る大きな神経です。
坐骨神経が何らかの原因で圧迫されることにより、脚に痛みやしびれが生じる状態です。腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因となることが多いです
脊柱管狭窄症や腰椎ヘルニアは根本治療は手術となりますので、
症状が強い場合は整形外科に受診しましょう。
症状の自己診断
次に、自身の症状をチェックするためのリストを紹介します。
以下の症状があれば、専門家の診断を受けることをお勧めします。
- しばらく歩くと片側の足がしびれる
- 両足先が常に靴下を履いてるように感覚が鈍い
- 長時間座っているお尻から太ももの裏側がしびれる
日常生活でできる対策
脊柱管狭窄症や腰椎ヘルニアなどの筋肉や骨の問題の慢性的な痛みに対しては
以下の取り組みを試しましょう。
- 運動:ウォーキングなど、無理のない範囲でやりましょう。
- ストレッチやヨガなども効果的です。
手のひらのしびれ
手のひらの場合は両側であれば「頚椎症」や「糖尿病」を疑います。
片則の場合は「手根管症候群」や「肘部管症候群」を疑います。
手根管症候群
手根管症候群は、手首の内側にある手根管内で正中神経が圧迫される状態です。この症状は、手首の痛み、しびれ、腕の弱さを引き起こします。主な原因は、手根管内の腫れや炎症です。手先をよく使う人におきやすいです。
肘部管症候群
肘部管症候群は、肘の内側にある肘部管で尺骨神経が圧迫される状態です。この症状は、肘から手首にかけての痛み、指先のしびれ、手の力の低下を引き起こします。主な原因は、肘部管内の圧迫や炎症です。肘をよくつく人におきやすいです。
症状の自己診断
次に、自身の症状をチェックするためのリストを紹介します。
以下の症状があれば、専門家の診断を受けることをお勧めします。
- 親指〜中指にかけてのしびれ
- 薬指〜小指にかけてのしびれ
- 朝起きてしびれる
日常生活でできる対策
- ほおづえをついたり、肘に寄りかかるのを避けましょう
- 手首や肘に負担のかかる行為はやめましょう
重いものを持たなくても、繰り返し指先や手首や肘を繰り返し使うと負担になります。
- ヨガなどのストレッチも有効です。
最後に
しびれとはさまざまな原因で起こります。
放置しておくと怖い病気から、普段の日常生活が原因の場合もあります。
症状が強い場合はまず相談してください。
また、チェックリストが当てはまるようであれば、まずは自宅で出来ることを
試してみましょう!
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